つみたてNISA 6年間の運用実績(2018.1~2023.12)

2018年1月から始まったつみたてNISAですが、新NISAの発足に伴い2023年12月をもって終了することになりました(一般NISAも同じく2023年12月で終了)。2024年1月からは新NISAが始まるわけですが、新NISAはこれまでの一般NISAやつみたてNISAの使いづらかった点がかなり改良されており、国民の保有する預貯金をなんとしても投資に回してもらおうという政府の本気度を感じさせるものとなっています。

これまで投資経験のなかった方でも、NISA(ニーサ)という言葉を聞く機会が増え、投資への関心が高まっているのではないかと思いますが、元本の保証された預貯金と異なり投資は損をする可能性があるものですので、どうしても多少の抵抗感はあるかと思います。確かに、株式や投資信託といった金融商品は日々価格が上下するものですので、購入後、一時的には損をすることもあると思います。しかしながら、長期的に積立投資をすることで損が生じる可能性を減らせると言われています。金融庁のパンフレット「はじめてみよう!NISA早わかりガイドブック」にも、過去のデータを分析した結果、保有期間が5年だと元本割れする可能性があるのに対し、20年であれば過去に元本割れしたケースはないと書かれています(3ページ。ページ数は右下または左下の数字)。

そうはいっても、やはり元本割れは怖いものだと思いますので、ここでは実際に私が6年間つみたてNISAで積立投資を行った結果を記載したいと思います。

既につみたてNISAを使って積立投資をしてきた方におかれましても、ご自身の運用成績と比較して頂くと良いかと思います。

この記事がこれから投資を始める方、また、既に投資を行っている方の今後の投資のご参考になれば幸いです。

1.投資方針

まず、私の投資方針について簡単に説明したいと思います。

つみたてNISAの制度が2018年1月に始まり、2023年12月に終了するまでの6年間、毎月、33,333円(年間40万円)を積立投資してきました。購入したのは投資信託で、その内訳は、日本を除く主要先進国(主にアメリカ)株式に投資する投資信託(ニッセイ外国株式インデックスファンド)が28,333円、日経平均と連動するよう日本株に投資する投資信託(ニッセイ日経平均インデックスファンド)が5,000円となっています(配分を変えた時期もありますが、6年間通じて概ねこの金額となっています)。この6年間、購入した投資信託を一度も売却したことはありません。そのため、2023年12月末時点での投資額(元本)は240万円(40万円×6年間)ということになります。

それでは、この240万円がいくらになったのでしょうか。

2.運用成績

運用成績は以下の通りです。

※引用元:SBI証券のウェブサイト

少し見づらいかもしれませんが、ニッセイ外国株式インデックスファンドの方が1,202,719.65円のプラス(+65.25%)、ニッセイ日経平均インデックスファンドの方が263,495.72円のプラス(+50.35%)であり、トータルでは、1,466,215.37円のプラス(+61.95%)となっています。

年間の利回り(ここではざっくりと6年トータルの利回りを6で割って計算します)で考えると、前者は年10.8%超、後者でも年8.3%超(トータルでは年10.1%超)ですから、預金金利(2023年12月31日現在の三井住友銀行の10年定期預金金利が年0.2%)を考えると相当な利益が出たといえるのではないでしょうか。

3.積立投資をするにあたって心がけること

6年間ずっとプラス圏にあったわけではなく、一時的にマイナス圏(元本割れ)に沈んだ時期もありました。また、2020年にコロナ禍に入ったときには、当初世界的な株安が発生しましたので、利益を確定したいという誘惑にもかられました。

しかし、株価が下がったからと言って焦ってはだめで、ただひたすら無心で積立投資を続けることが大切です。どんな状況になっても、積立投資を続けることで、リスクの時間分散が可能となり、損失が発生するリスクを減らすことができます。また、焦って利益確定してしまうと複利効果を効かせることができなくなるため、利益が出ている場合でも、積立投資を続けることが大事です。リスクの時間分散や複利効果については、上記の金融庁のパンフレットにも書かれていますので興味のある方はご覧ください(時間分散については4ページ、複利効果については3ページ)。

4.終わりに

6年間の利回りは+61.95%(約146万円のプラス)という結果となりましたが、どう感じましたでしょうか。

個人的にはかなり満足できる結果になったと思っています。

この結果は何も特別なことではなく、淡々とつみたてNISAを続けてきた方の多くは、多少の違いはあれ似たような結果になったのではないかと思います。

淡々と積立投資を続けるというのは意外と難しく、日々の株価に動揺しない胆力が必要です。逆に言えば、この胆力さえあれば、長期投資(5年以上を想定)で利益を上げることは難しくありません(自信がない方は一旦積立の設定をしたらあとは放置し、損益のチェックは1年に1回くらいにするのが良いかもしれません)。

これまで投資経験がない方は、預貯金にお金を眠らせ続けるのは勿体ありません。是非、新NISAの開始を機に投資を始めてみてはいかがでしょうか。

また、既に投資をされている方で思ったような運用成果が出なかった場合は、もしかしたら頻繁に売買をしていることに原因があるのかもしれません。新NISAの開始を機に、投資方針を見直してみてはいかがでしょうか。

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