積立NISAの運用成績(2年7か月経過時点)
2018年1月から始まった「つみたてNISA」(積立NISA)ですが、早いもので2年7か月が経過しました。
私は、2018年1月から積立NISAで運用をしていますが、2020年7月31日現在における成果についてご報告したいと思います。
なぜ2年7か月という中途半端な時期での報告かというと、ほんとは、運用を始めてから2年とか3年とか切りのいい時に記事が書ければいいのですが、そういう時期に記事を書く時間がとれるとも限らないので、思い立ったが吉日ということで、今の時点での運用成績を書くことにしました。
1.積立NISAとはどういう制度か?
既にご存じの方も多いかと思いますが、積立NISAというのは、投資による運用益が非課税になるという制度です。投資信託を安く買って、高く売った場合、その差額が利益になるわけですが、通常は、その利益に20%の税金がかかります(復興特別所得税も含めると20.315%)。
例えば、40万円で買って、60万円で売った場合、20万円が利益なわけですが、そのうちの4万円が税金で持って行かれてしまいます。つまり、手取りが16万円になるわけです。
しかし、積立NISAでは、この税金が0円になるので、手取りが20万円になります。積立を5年、10年と続ければ、運用益もそれなりの金額になることが予想されますので、非課税のメリットは非常に大きいと言えます。
積立NISAの制度の詳細については、こちらの記事で解説しておりますので、よろしかったらご覧ください。
2.2年7か月運用してどうなったか?
2018年1月から2020年7月までに、国内、国外で株価に影響を与える様々な出来事がありました。ざっと思い返せば、国内では、2019年10月に消費増税がありましたし、国外では、米中貿易摩擦の激化、イギリスのEU離脱、トランプ大統領の大規模な減税策などなど。そして、新型コロナウイルスのパンデミックと東京オリンピック・パラリンピックの延期。新型コロナウイルスの影響で世界中の株価が大暴落したことは記憶に新しいかと思います。
新型コロナウイルスの渦中にあって、一体、積立NISAの運用で利益が出たのか、はたまた損が出たのかというと、、、
評価額 | 含み損益 | 含み損益(%) |
1,058,406.43円 | +53,390.47円 | +5.31% |
2年7か月で約100万円の積み立てをし、約5万3000円の利益が出ました!!
意外と少ないな、と思った方もいるかもしれませんが、定期預金の利率が年0.002%(みずほ銀行。2020年7月27日現在)であることを考えると、5.31%の運用益というのは驚異的だと思えないでしょうか!?
3.積立NISAでは何を買ったか?
積立NISAで購入できる投資信託は、金融庁のチェックを受けたものですので、基本的にはどれを買っても問題はないと言えます。
その中で私が買ってる投資信託は、以下のものです。
投資信託 | 1か月の積立額 |
ニッセイ日経225インデックスファンド(注1) | 5,000円 |
ニッセイ外国株式インデックスファンド(注2) | 28,333円 |
(注1)協会コード:2931316B
(注2)協会コード:2931113C
そして、投資信託ごとの利益は、以下の通りです。
投資信託 | 2年7か月での含み損益 | 2年7か月での含み損益(%) |
ニッセイ日経225インデックスファンド | +7,214.8円 | +2.23% |
ニッセイ外国株式インデックスファンド | +46,175.66円 | +6.77% |
ご覧の通り、日経225インデックスファンドと外国株式インデックスファンドでは利益率で見ると3倍以上の差がついています。
実は、積立を始めた当初はもう少し日経225インデックスファンドを買っていたのですが、途中で日経225インデックスファンドの購入額を減らし、その分だけ外国株式インデックスファンドの購入額を増やしました(積立NISAでは、1か月3万3333円までしか買えないためです)。なので、先ほど書いた1か月の積立額は、現在の積立額ということになります。
このように、積立NISAの商品はどれも問題のないものばかりですが、その中でも商品によってリターンが大きく変わることは注意しておく必要があるところです。
ちなみに、コロナショック以前は、日経225インデックスファンドの方が成績が良かった時期がありました。なので、今は外国株式インデックスファンドの方がリターンが大きいですが、将来的には日経225インデックスファンドの方がリターンが大きくなるかもしれません。
2年、3年という時間は、一見長いように見えますが、積立投資は10年、20年という長期の時間で運用することを目指しますので、目先の損益に流されずに、投資を続けていきましょう。
4.積立投資は長く続けることが大事
実は、コロナショックで株価が連日のように大暴落したときは、積立NISAで運用益が出るどころか、普通にマイナスが出ていました。
損失が出ていると非課税のメリットは意味がありませんし、それどころか、他の特定口座で運用している利益と損益相殺ができないという、とんでもないデメリットさえ発生してしまいます(詳しくは、先ほど紹介した積立NISAに関するこちらの解説記事をご覧ください)。
しかし、マイナスが出たときにも気にせずに積立を続けた結果、今のように利益を出すことができたわけです。
短期間で利益を上げようとすると、どうしてもその時々のイベントによって運用成績が左右されてしまいますので、運が良ければ利益がでますが、運が悪ければ損失が発生してしまいます。ハイリスク・ハイリターン、いわゆる博打のようなものです(投機とも言えます)。
一方で、積立投資は、長期にわたって運用しますので、ある時点では株価が下がるイベントがあっても、別の時点では株価が上がるイベントも経験できるため、トータルで見れば小さなリスクで利益を上げることができるわけです。しかも、毎月定額を積み立てていれば、株価(投資信託の価格)が下がったときには、いつもより多くの投資信託(口数)を購入することができるので、ただ株価が回復しただけでも利益をあげることができてしまいます(積立投資の威力についても、先ほどご紹介したこちらの解説記事をご覧ください)。
そう都合良く儲かるのかと疑問に思う人もいるかもしれませんが、実際にコロナショックを経ても利益が出ているわけですから、積立の効果は否定できないと思います。
積立NISAを始めた方の中には、マイナスが出ている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現状を悲観して売ってしまうのではなく、あと1年、2年すればプラスになるだろう、くらいのポジティブな気持ちで積み立てを続けてみてください。きっといい結果が付いてくると思いますよ。
(ご紹介)